想定される状況

尤度比を提供者の確率と記した場合

単一由来DNAの報告で尤度比を「その人が残した確率」と説明すると、統計量の意味が変わる。比較仮説や事前オッズが省略されることもあり、計算が正しくても結論への推論を点検する必要がある。

明らかにすべき事項

文章による結論が尤度比に対応し、証拠の条件付き確率と由来仮説の確率を取り違えていないか確認する。

準備する資料

  • 結論全文と型判定表
  • 頻度データとモデル設定を含む計算ファイル
  • 両仮説と集団データベースの説明

比較・確認する事項

分子・分母と頻度データとの関係を再現し、親族の代替仮説や補正を確認する。ベイズ式に照らし、事後オッズには事前オッズが必要なことを点検する。事前オッズを暗黙に等しいとしたり、型自体から導いたりできない。

分析で得られ得る結果

条件付きの証拠の強さを示す表現、論理的な置換箇所、再計算に必要な仮定を提示できる。

結論の限界

尤度比は有罪確率や無条件の個人特定を意味しない。移転方法、接触時期、付着状況も確定しない。